「商品の場所が覚えられない!」を克服する記憶術と思考法
しなナビ品出しのバイトを始めたばかりの皆さん、こんにちは。「しなナビ」です。
今日は、多くの新米品出しバイトさんが最初にぶつかる、大きな壁についてお話ししたいと思います。
それは、「商品の場所が全然覚えられない!」という悩みです。
私もそうでした。正直、最初の頃は毎日が戦場でしたね。
先輩が「あそこのドレッシングを補充して」とか、「お茶のペットボトルを揃えて」なんて言うと、「え?どこ?どの棚の、どの列の、何段目?」って頭の中が真っ白になるんです。
最初は「気合で覚えるしかない」なんて思っていたんですが、結局、気合だけでは何も解決しないんですよね。
むしろ、焦って間違った場所に補充したり、探しているうちに時間が過ぎてしまったりして、余計に落ち込むだけでした。
今日は、私が試行錯誤の末に見つけ出した、商品の場所を効率的に覚えるための「技術」と「考え方」について、私の失敗談も交えながら、正直にお伝えしていきますね。
失敗から学んだ「場所を覚える」ことの重要性
私が品出しバイトを始めた理由の一つは、個人事業の収入が減って、とにかく生活費が必要だったからです。だから、早く戦力になりたかったんです。
でも、場所が覚えられないと、本当に時間がかかってしまいます。
私が一番焦ったのは、お菓子コーナーでの経験です。
ある日、新商品が大量に入荷したんですが、私はそのお菓子の見た目がそっくりなのに、味が違う(塩味とチーズ味)ということに気づかず、両方を同じ「塩味コーナー」にドーンと補充してしまったんです。
しばらくして、担当の先輩が見に来たんですが、その場で顔が引きつっていましたね。
「しなナビさん、これチーズ味ですよ。塩味と混ぜちゃダメでしょ!」って。
結局、その修正に30分以上かかって、他の作業が全部ストップしてしまいました。
あの時、痛感しました。「場所を覚える」というのは、単なる暗記作業ではなく、お店の在庫管理の基本であり、仕事のスピードに直結するんだ、と。
場所が分かれば、探す時間がゼロになり、ミスも減るわけです。
記憶を定着させるための「3つの視点」
場所を覚えるには、ただ棚を見て「ここはA」と覚えるだけではダメなんです。もっと多角的に情報をインプットする必要があります。
私が実践して効果があったのは、以下の3つの視点です。
1. 「カテゴリーの論理構造」で覚える
スーパーの棚は、めちゃくちゃなようで、実はとても論理的に配置されています。
これを理解すると、場所を覚えるのが格段に楽になります。
- 大カテゴリー
まず、青果、精肉、鮮魚、乳製品、調味料、乾物、といった大きな分類を把握します。 - 中カテゴリー
次に、例えば「調味料」なら「和風ドレッシング」「洋風ドレッシング」「マヨネーズ系」といった具合に細分化します。 - 小カテゴリー
さらに細かく「ごまドレッシング」「玉ねぎドレッシング」と覚えていきます。
私がこれに気づいたのは、飲料コーナーでした。
最初はバラバラに見えていたのですが、「炭酸飲料」「お茶系(緑茶、麦茶、ウーロン茶)」「スポーツドリンク」という論理で整理されていると分かってから、迷うことが激減しました。
自分が補充する商品が、今、どのカテゴリーのどこに位置づけられているのかを、常に意識するようにしてみてください。
2. 「五感をフル活用する」マッピング
視覚情報だけでは、脳はすぐに飽きてしまいます。私もそうでした。
そこで、現場での作業と結びつけて記憶を強化しました。
- 触覚と重量
例えば、重いビールケースやジュースのケースを運ぶとき、その重さや、持つ時の感触と、その商品の場所を結びつけます。「あ、あの重いビール箱は、この通路の一番下の段だ」というように、体で覚えるわけです。 - 匂い
これは特に鮮魚や精肉コーナーで有効です。多少匂いがきつい場所でも、「この匂いの場所は、この商品が置いてある棚だ」と、匂いをトリガーに場所を思い出す訓練をしました。
ちなみに、私はビールケースを運ぶせいで、バイトを始めてすぐ足や腕にアザが絶えなくなりましたね。
今では体の一部みたいになっていますが、それくらい身体を使うことで場所が体に染みついていくんだと思います。
3. 「隣接商品の連想ゲーム」を使う
これは、特定の商品を覚えるというよりは、「もし忘れても、そこに行けば思い出す」ための保険のような技術です。
例えば、特定のメーカーの「味噌」の場所を忘れたとします。
でも、その隣に必ず「醤油」がある、とか、「隣の棚には必ず〇〇社の商品が並んでいる」というパターンを見つけるんです。
私がよく使うのは、「この通路の右側は特売品、左側は定番品」といった、通路ごとの役割分担を覚えることです。
そうすれば、特売品を探しているとき、定番品が置いてある場所には行かない、という絞り込みができます。
ベテランとの関わり方:聞くことへの恐れを捨てる
場所を覚える過程で、必ず誰かに聞く必要がありますよね。
これが、新しいバイトさんが一番緊張する瞬間かもしれません。
私も人間関係が得意な方ではないので、聞くのが本当に怖かったです。
一度、発注作業中の先輩に、聞くタイミングを誤って話しかけたら、ピリッとした空気をされてしまったことがあって。それ以来、なるべく話しかけないようにしていました。
でも、場所を覚えるためには聞くしかありません。ここで重要なのは、「聞くときの技術」です。
- 具体的な質問をする
「〇〇はどこですか?」ではなく、「〇〇という商品を探しているのですが、調味料コーナーの、この辺りでしょうか?」と、自分が今どこにいるかをセットで伝えることです。 - タイミングを見計らう
先輩が手が空いているか、機嫌が良さそうか、というのは運もありますが、なるべく作業の合間を狙いましょう。
聞いて教えてもらったことは、その場ですぐにメモしてください。
私は、小さなメモ帳をポケットに入れておいて、教えてもらった瞬間に「〇〇(商品名)→調味料コーナー・上から二段目」と書き留めていました。
そして、次の休憩時間などに必ずその場所を確認しに行くようにしていました。
「完璧じゃなくていい」というマインドセット
最後に一番大事なことをお伝えします。それは、「完璧を目指さない」ことです。
品出しの仕事は、毎日商品が入れ替わり、新しいものが入ってきます。完璧に覚えるなんて、ベテランの社員さんだって毎日更新しているんです。
私もビール缶を無理やり押し込んで棚を液浸状態にしたり、台車で飲料ケースに突っ込んで缶を破裂させたり、数えきれない失敗をしています。
でも、大切なのは「昨日の自分よりちょっとだけ覚えること」です。
場所が分からないのは、あなたが「新人」だから当然のことです。
焦ってミスを繰り返すより、一回立ち止まって、論理的に考えて、そしてメモを取る。この習慣が、必ずあなたのスピードアップにつながります。
私もまだまだ学習中ですが、一緒にこの山を乗り越えていきましょうね。応援しています!
