「もっと早く!」上司や先輩からのプレッシャーへの対処法
- もっと早くやって!
- なんでこんなに時間がかかってるの?
品出しバイトを始めたばかりの頃、一度は耳にしたことがあるかもしれません。
初めての作業で手探り状態なのに、周りからの「速く」というプレッシャーは、本当に心臓に悪いですよね。
しなナビ私も何度も焦って、余計にミスを重ねてきました…
生活費を稼ぐために始めたバイトで、こんなに精神的に追い詰められるなんて、正直思ってもいませんでした。
今日は、そんな「スピードアップ」のプレッシャーにどう対処していくか、そしてどうすれば本当に無理なく作業スピードを上げられるのか、私の失敗談も交えながら、具体的に解説していきたいと思います。
なぜ「早く」と言われるのか?現場のリアルな事情
まず知っておいてほしいのは、ほとんどの場合、先輩や社員さんはあなたを意図的に責めているわけではない、ということです。彼らには彼らの事情があります。
- 品出しのタイムリミット
スーパーには、商品の陳列が終わらなければ開店できない、あるいは次の作業に移れない、というスケジュールがあります。特に朝早くからの品出しだと、「〇時までにはこのエリアを終わらせて」という明確な区切りがあることが多いです。 - バックヤードの渋滞
私たち品出し係だけでなく、発注担当、レジ、品出しの順番待ちなど、バックヤードは常に人の動きで混み合っています。あなたが遅れると、後ろにいる人の作業がストップしてしまうんです。
私自身、以前、お酒のケースを急いで運んでいた時、バランスを崩して荷物を全部ぶちまけてしまったことがあります。
その時はバックヤードで大渋滞を引き起こしてしまい、「ごめん!」と謝るのが精一杯でした。あの時の焦燥感は忘れられません。
でも、このプレッシャーに「気合で乗り切ろう!」と根性論で対応するのは、絶対に間違いです。根性でやろうとすると、必ずどこかで無理が生じます。
スピードアップの秘訣は「ミスをしないこと」に集約される
不思議に聞こえるかもしれませんが、私の経験上、品出しのスピードアップの秘訣は、「いかにミスを減らすか」に尽きます。
初めてのうちは、ミスを恐れて作業が遅くなるのは当然です。しかし、ミスをすると、その修正に莫大な時間がかかるのです。
私はバイトを始めたばかりの頃、似たようなパッケージのお菓子を間違えて、違う棚に大量に補充してしまったことがあります。
塩味とチーズ味を間違えただけなのですが、気づいた時にはすでに棚の半分が入れ替わっており、一つ一つ取り出して戻すのに、結局30分以上ロスしました。
もしあの時、一度立ち止まって確認していれば、5分もかからなかったはずです。
具体的なスピードアップのための「確認技術」
「早く」と言われた時に、パニックにならずにスピードを上げるための具体的な技術をいくつかご紹介します。
- 「どこに何があるか」の地図を頭に入れる
まずは、作業エリアのレイアウトを覚えることに集中してください。棚番号や、どのメーカーの商品がどの辺りに来るのか、大まかな配置を把握するだけで、探す時間が激減します。私が初めて担当した調味料コーナーは地獄でしたが、3週間も経つと、ほとんど商品名を見なくても手が動くようになりました。 - 「先入れ先出し」を身体で覚える
新しく入ってきた商品を奥に入れる、古い商品を前に出すという作業(先入れ先出し)は、最初は面倒に感じるかもしれません。でも、これを丁寧に行うと、次回以降の品出しの際に「探す」動作が減り、結果的にスピードが上がります。 - 台車からの取り出しを最小限にする
台車から商品を取り出して、棚に持っていくまでの動作をいかにスムーズにするか。これも重要です。一度に持てる量には限界がありますが、台車の上で商品の「取り出しやすい順」に並べ替えておく(自分が作業しやすいように整理する)だけで、現場でのロスが減ります。私は飲料ケースを運ぶ際、角を曲がるのが苦手で、一度大きな台車で床に置いてあったケースに激突させてしまい、缶を凹ませた苦い経験があります。それ以来、特に大きな荷物を運ぶ際は、曲がる直前で一度立ち止まり、台車の向きを確認する癖をつけました。安全とスピードは両立できるのです。
プレッシャーから身を守るための「心のバリア」
どんなに技術を磨いても、「もっと早く!」という言葉が飛んでくることはゼロにはなりません。
人間関係が得意ではない私ですが、これは仕事だと割り切って、心のバリアを張ることも必要だと学びました。
1. 感情で受け取らない
「なぜ私だけこんなに言われるんだろう」とネガティブな感情で受け止めると、作業効率はさらに落ちます。
相手がイライラしているのは、彼らの仕事の状況であり、あなたの能力の評価ではない、と切り離して考えましょう。
私は、先輩にピリッとした空気で指示された時は、深く考えず「はい、わかりました!」とだけ返し、すぐ作業に戻るようにしています。
2. 報告・連絡・相談(報連相)で安心感を与える
スピードが求められている時こそ、進捗をこまめに伝えることが重要です。
「今、〇〇の棚が終わりました。次は△△に移ります」と一言伝えるだけで、管理側は状況を把握でき、無用なプレッシャーが減ります。
私は以前、発注作業中の先輩に話しかけてしまい、作業の手を止めてしまったことがあります。
それ以来、先輩や社員さんが何かに集中している時は、声をかけるタイミングを徹底的に選ぶようになりました。
3. 自分の「限界」を知り、正直に伝える勇気
もし物理的に荷物が重すぎたり、割り当てられた量が明らかに無理だと感じる場合は、正直に伝える勇気も必要です。
私は店長に「人間関係が得意ではないので、飲み会には参加しません」と事前に伝えて、自分のワークライフバランスを守ることにしました。
同様に、「この量の作業を丁寧に行うには〇分かかります」と、現実的な目標時間を提示することも、無茶な要求を防ぐ盾になります。
終わりに
品出しバイトは、地味ですが確実に体を動かし、スーパーの「血液」を送り込む重要な仕事です。
焦ってミスをして、さらに時間がかかってしまうのは、誰もが通る道です。私もビールケースで足に痣を作りながら、試行錯誤してきました。
「早くしなきゃ」と焦る気持ちは、一旦脇に置いて、まずは「ミスなく、一つずつ確実に」というステップを踏んでみてください。
あなたの今のスピードは、必ず数週間後には向上しています。その変化を、ぜひご自身で感じてみてくださいね。今日も一日、お疲れ様でした!
