自分の担当じゃない商品を「ついでに」直すのはアリ?ナシ?~現場で悩む「親切心」の落とし穴~
品出しバイトを始めたばかりのあなた、お疲れ様です。しなナビです。
新しい環境で一生懸命頑張っていることと思います。私も、最初は「この棚は私の担当じゃないから触っちゃダメだよね…」とか、「でも、この陳列、ちょっと崩れてるな、直した方が親切かな?」なんて、小さな葛藤を抱えながら作業していました。
特に、レジが混んでいたり、作業時間が迫っている時なんかは、「ついでにこれだけやっておこうかな」という気持ち、わかりますよね。親切心から出た行動が、果たして吉と出るか凶と出るか。これは、品出し現場で多くの人が悩む、非常にデリケートな問題です。
今日は、この「自分の担当じゃない商品を直す」行為について、現場のリアルな視点から、正直にお話ししていきたいと思います。
なぜ「ついでに直したい」衝動に駆られるのか
まず、なぜ私たちは自分の担当外の商品を直したくなるのでしょうか。
私は、これは「仕事に対する責任感」や「プロ意識」の表れだと感じています。自分の目の前にある陳列が乱れているのを見るのが気持ち悪い、お客さんが手に取りにくいのは申し訳ない、といった気持ちですよね。
私も、当初は「親切心こそがサービス業だ」と信じていました。実際、私が一番最初に品出しを任されたのは、お菓子コーナーの隅っこの棚でした。そこで一生懸命フェイスアップ(商品の顔を揃える作業)をしていると、隣の調味料コーナーの陳列が気になってしまうんです。「どうせなら、ここも綺麗にしておいた方が気持ちいいよな?」なんて思ってしまうわけです。
しかし、残念ながら、品出しの世界ではその「親切心」が、時に大きなトラブルの元になってしまうことがあるんです。
現場が求める「最小限のルール」とは
地域密着型のスーパーとはいえ、現場には少なからず「暗黙のルール」や「担当制」のシステムが存在します。これには、明確な理由があるんです。
1. 発注管理と在庫のズレを防ぐため
一番大きな理由は、発注に関わる問題です。
スーパーの品出しは、単に商品を補充するだけではありません。在庫が減った商品の棚を見て、「今日の売れ行きから見て、明日どれくらい必要か」を判断し、それを発注担当に伝える必要があります。
私が経験した失敗談ですが、以前、ヨーグルトコーナーで作業をしていた時、隣の牛乳コーナーの陳列が少し乱れているのを見つけました。「どうせなら」と思って、牛乳の補充とフェイスアップを少々やってしまいました。
しかし、その日の牛乳の発注担当は、私が補充した分を計算に入れておらず、結果的に牛乳が過剰発注になってしまったんです。もちろん、これは私の責任ではありませんが、現場で勝手に動いたことで、在庫管理が複雑になり、混乱を招いてしまったのです。
2. 誰が責任を持つのかが曖昧になる
もし、私が「ついでに」直した商品で何か問題が起きた場合、誰が責任を取るのでしょうか。
例えば、私が調味料コーナーの在庫をチェックせずに「フェイスアップ」だけをして、その結果、本来発注すべきだった商品が発注されなかった、という事態が起きたとします。その時、上司や社員さんは「誰が最後にその棚を触ったの?」と確認するはずです。
私の担当外の商品を勝手に触ってしまうと、「あ、あれは〇〇さんが触ったから」と、責任の所在があいまいになってしまう可能性があります。これは、現場の連携を乱すことに繋がりかねません。
失敗から学んだ「境界線」の引き方
私は、以前、調味料の棚の奥にある、賞味期限の近い商品をこっそり前に出す「先入れ先出し」の作業をしていた時、完全に自分の担当外の棚に手を出し、大失敗をしたことがあります。
その時、私は自分の担当であるシリアルコーナーの作業を終えた後、隣のパンコーナーの陳列が乱れているのを見ました。パンの陳列は、上から商品を積むので、崩れやすいんですよね。
「お客さんが取りにくそうだな」と思い、私はパンの陳列を数段だけ直しました。その時、奥にあったパンが傷んでいることに気づき、「これも誰かが気づく前に処理しておこう」と、賞味期限切れのパンを廃棄したんです。
ところが、そのパンは、私が廃棄してはいけない「廃棄予定の在庫」として、別の社員さんが把握していたものだったのです。私が勝手に廃棄したせいで、在庫数が合わなくなり、レジ締め作業で大混乱になってしまいました。結局、その処理に私は1時間近くかかり、上司にも少し強く注意されてしまいました。
この時、痛感しました。「親切心」は、「ルール無視」と紙一重だということです。
現場で実践すべき「適切な関わり方」
では、担当外の商品が乱れているのを見たら、どうすればいいのでしょうか。
結論から言うと、「自分の担当以外は、原則として触らない」のが最も安全です。しかし、それでは気持ちが悪い、というあなたのために、安全な対処法をお伝えします。
1. すぐに担当者に報告する
もし、陳列がひどく乱れている、または破損しているのを見つけたら、その場で作業を中断し、速やかに担当者や近くの社員さんに報告しましょう。「すみません、このお菓子コーナーの△△の商品、少し崩れていますが、担当者の方いらっしゃいますか?」と伝えるのがベストです。
2. 担当者がわからなければ、社員さんに伝える
もし担当者が不明な場合は、一番近くにいる社員さんや、責任者の方に声をかけましょう。 「ついでに自分でやる」のではなく、「現状を共有する」というスタンスが重要です。
3. 安全確保や緊急事態の場合は別
ただし、「安全に関わる場合」は例外です。例えば、床に液体がこぼれている、ガラスが割れている、など、お客さんや他のスタッフが怪我をする可能性がある場合は、最優先で社員さんに報告し、指示を仰いでください。もし可能であれば、立ち入り禁止のテープを張るなどの応急処置は必要ですが、清掃などは必ず社員さんの指示に従いましょう。
まとめ:まずは自分の持ち場を完璧に
品出しバイトは、日々の積み重ねが大切です。焦って色々なことに手を出すよりも、まずは自分の担当エリアを完璧に仕上げることに集中しましょう。
自分の持ち場をしっかり押さえ、発注や在庫管理の基礎を覚える方が、結果的にお店全体への貢献度は高くなります。色々なことに手を広げたくなる気持ちはよくわかりますが、現場では「担当制」という仕組みがある理由を理解し、まずはそのルールの中で最高のパフォーマンスを出すことを目指してください。
きっとあなたの真面目さは、周りも気づいてくれるはずです。今日も一日、無理せず頑張りましょうね!応援しています。
