品出しバイトを始めたばかりのあなた、本当にお疲れ様です。「しなナビ」です。
今回は、品出しのスピードを上げるための超具体的なテクニック、「両手作業のマスター」についてお話ししたいと思います。
初めて品出しをするときって、何をどうしていいか分からなくて、片手で商品を運び、片手で棚を開けて、また片手で商品を陳列する……なんて、すごく時間がかかっていませんか?
私もそうでした。最初は「とりあえず、一つずつ丁寧にやろう」って思っていたんですが、ある日、ベテランの先輩が、まるでダンスでもしているかのように、サクサクと両手を使って商品を棚に収めていくのを見て、「あ、これは全然違うぞ」と衝撃を受けたんです。
今日は、私自身がどれだけ両手作業で失敗してきたか、そしてどうやってそれを克服し、効率を上げることに成功したのかを、正直にお伝えしていきますね。
品出しで「片手作業」が非効率な理由
なぜ両手を使わなければならないのか?それは、品出し作業には「移動」「確認」「陳列」という3つのフェーズがあり、片手でやるとこの流れがストップしてしまうからです。
想像してみてください。あなたは段ボールから商品を取り出し、それを棚に持っていきます。
- 片手で持ってきた商品を、もう片手で棚の場所を確認しながら置く。
- 置き終わったら、また段ボールに戻る。
この「往復」と「待ち時間」が、作業スピードを著しく低下させます。特にうちのスーパーみたいに、バックヤードから品出し場所まで距離がある場合、この差は致命的です。
私が新人の頃、お酒のバラ缶の補充をしていた時、まさにこの片手作業で消耗していました。缶を一つずつコロ台車から持ち上げ、指定の棚を探して、一つずつ棚に押し込む。先輩は同じ作業を倍の速さでやっているのに、私は汗だくで、4時間で予定の半分も終わらない。あの時の焦燥感は忘れられません。
両手作業をマスターするための3ステップ
両手作業をマスターするには、ただ力任せに両手を使うのではなく、段階的なステップが必要です。
ステップ1:積載量を最大化する(運搬の効率化)
まず、商品を効率よく運ぶことが重要です。ここでのポイントは、「必要なもの以外は持たない」ことです。
- コロ台車(平台車)の活用
私は最初、このコロ台車を使いこなせなくて、荷物を山盛りにしすぎて、曲がり角で荷崩れを起こしてしまったことがあります(これは本当に恥ずかしかった!台車が傾いて、全部床にぶちまけました)。大事なのは、一度で運べる最大の量を、安全に運ぶことです。 - 袋詰め感覚で商品をまとめる
バックヤードで、これから補充する商品を、片手で持てる量にまとめる作業をします。例えば、お菓子なら5個ずつ、調味料なら3個ずつ、あらかじめ片手で持てるようにまとめておくんです。
ステップ2:同時に「確認」と「移動」を行う
ここが一番の肝です。商品を両手に持っている状態を維持したまま、次の動作をシミュレーションします。
- 作業前の動線確認
棚の前に到着したら、商品を棚に入れる前に、目で棚の場所と、空いているスペースを確認します。この時、手はまだ商品の「保持」に集中させます。 - 「仮置き」の重要性
私はよく、棚の上段の端や、商品の隙間に、これから入れる商品を一時的に「仮置き」します。片方の手で仮置きしたら、もう片方の手はすぐに次の商品を取りに行ける状態にしておくんです。これは、ベテランの方がやっているのを見て真似しました。少しでも手を止める時間を減らすことが目的です。
ステップ3:一連の流れを止めない「リズム」を作る
両手作業の真髄は、作業を止めないリズムにあります。
- 利き手と非利き手の役割分担
私の場合、利き手は「入れる・整える」担当、非利き手は「持ってくる・支える」担当、というように役割を決めました。例えば、左手で商品のパッケージの側面を押し込みながら、右手で次の商品を棚の奥に押し込む、といった具合です。 - 失敗の教訓(お酒の缶事件)
以前、お酒のバラ缶を補充する際、焦って両手で無理やり押し込もうとして、缶に穴を開けてしまったことがあります。あれは本当に焦りました。力任せではなく、「どこに、どれくらいの力で入れるか」という微調整が、両手作業ではより重要になります。慎重さとスピードは両立できるんです。
両手作業で体感した変化
両手作業を意識し始めてから、私の作業効率は明らかに変わりました。
最初はぎこちなくて、商品が棚から落ちたり、棚の陳列を崩したりしていましたが、2週間ほど集中して意識し続けた結果、体も慣れてきました。
一番分かりやすかったのは、体の疲労感です。片手で重いものを持ち上げたり、何度も往復したりする方が、実はトータルの運動量が大きくなるんだと気づきました。両手で均等に力を分散させる方が、特定の筋肉や関節に負担がかかりにくいんですね。
ちなみに、この効率アップのおかげか、体重が5kg減ったのは偶然ではないかもしれません。体が自然と動くようになった証拠だと思います。
焦らず、自分のペースでリズムを見つけてください
新しい技術を習得するとき、最初は絶対にうまくいきません。私も最初の数週間は、先輩のスピードに追いつけず、正直「向いてないかも」と何度も思いました。
でも、品出しは特別な才能はいりません。必要なのは、いかに無駄な動きを減らすかという技術と、それを試行錯誤する粘り強さだけです。
今日は、両手作業という具体的な技術の話をしましたが、まずは今日から一つでも、「あ、今片手でやっていたな」と思う瞬間があれば、両手でやってみる、という意識から始めてみてください。
大丈夫、あなたも必ず、あの先輩のようにサクサクと仕事をこなせる日が来ます。応援していますよ!
